AI

Google製のAIから見る特化型AIの現在

特化型AI

 最近よくAI(Artificial Intelligence = 人工知能)という単語を耳にしますよね。そんなAIにも2種類あるっておご存知ですか。一つは将棋やデータ分析など特定の分野のみで力を発揮する特化型AI(Narrow AI)で、もう一つは人間と同じように、もしくはそれ以上に様々な分野で課題を解決できる汎用AI(Artificial General Intelligence = AGI)です。今現在汎用AIはまだ研究段階とされています。ですので今回は特化型AIについて少し掘り下げてみたいと思います。

 

 そもそもAIとはどういう定義なんでしょうか。結論から言うと定義はありません。人工『知能』ですから人間のような知能がある、もしくは自らがここに存在しているという感覚(意識)を持たないとAIとまでは呼べないと言う人もいれば、ある程度のデータ分析ができればAIと言えるという人もいます。

 

 そこで前者の人間並みの能力を持つものを汎用AI、後者のように特定の分野でのデータ分析を得意とするものを特化型AIと分類しました。前述のとおり2017年現在、汎用AIはまだ開発されていません。

 

 では今回見ていく特化型AIはどのような仕組みなのでしょうか。現在の主流としてAIはディープラーニング(Deep Learning = 深層学習)という手法を用いて開発されています。

 

 従来のAIはデータ分析などをする際に、人間にデータの特徴を教えてもらいつつ分析能力を高めてきました。それに対してディープラーニング(=DL)を使えるようにしたAIでは、人間から与えられたデータの特徴を自ら発見・学習して自分で分析能力を高められます。つまり、DL(ディープラーニング)を用いたAIを開発するときに人間がやらなければならないことは、そのAIにデータを与えることだけなのです。あとはAI自身が勝手に学習してそのデータを分析してくれるからです。

 

 DLによってAIは飛躍的な進歩を遂げました。AIがどこまで進化したか見ることができる動画を一つ見てみましょう。

 

 これは、Google DeepMind社(グーグル ディープマインド社)が開発した特化型AIの動画です。DLを通じてブロック崩しでブロックをたくさん崩していけるようになる過程を記録しています。Google DeepMind社といえば015年10月に囲碁の世界チャンピョン李世乭(イ・セドル)を破ったAIのAlphaGo(アルファ碁)を開発した企業です。

 

 

 最初は10分間DLをしたときの様子です。ブロック崩しをするという経験(=データ)を蓄積して自分で学習しています。その学習によってどうすればもっと多くのブロックを崩せるかを導き出そうとしています。10分程度のDLでは2、3個しかブロックを崩せていません。

 

 次は2時間DLをした結果です。十数個以上のブロックを崩せるようになりました。DLによってブロックをどう崩していくかAIが分かってきたようです。

 

 更に4時間たつとブロックの塊の裏にボールをまわして、より効率的にブロックを壊しています。どうでしょうか。たった4時間で人間のプロ並みのテクニックを身に着けています。これがDL、ディープラーニングの成果です。

 

 すごいですよね。AIの技術はここまで来ているのです。技術を身に着けるスピードは人間をはるかに超えています。

 

まとめ

 いかがですか?AIは私たちの想像をすでに超えてきているかのようです。ただし先ほどの動画にあったAIはあくまで『特化型AI』。人間と同等かそれ以上の能力を持つ汎用AIは発明されていません。我々が今すぐにAIに全ての仕事うばわれるということは無いのです。ブロック崩しだけ飛び抜けて出来るAIにレジ係や清掃員、社長は任せられませんよね。

 

 これからどうAIと付き合うか考える必要がありそうです。